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あなたの生活習慣で大きく変わる口臭レベル(角田先生へのインタビュー)

口臭原因は多様で幅広い

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口臭外来の患者さんは小さな子供から高齢者までと範囲は広いです。一番多いのは40~50代の女性となっており、この年代の女性が多いのは、時間的余裕があり、口臭が気になりやすいということや、更年期によりホルモンバランスが崩れ、ニオイが出やすいということが考えられます。

口臭に問題があるといって来院された患者さんの2/3は問題ありません。問題があるのは3割程度です。

しかし原因は様々で生理的口臭、病的口臭、心理的口臭は単純に線引きできません。唾液は口臭の原因となる菌や汚れを洗い流すだけでなく、消化酵素の役割や抗菌作用など色々な働きがあります。しかし、唾液の分泌量は年齢、薬の服用による影響によって大きく変化するため、生理的口臭でもさまざまな条件により口臭原因が異なってきます。口臭の原因のひとつとして歯周病が挙げられますが、同じ歯周病のレベルでも、唾液量、口腔内の広さ、義歯の有り無しなどにより、ニオイのレベルも異なります。

患者さんの口腔環境や年齢、体質、病気などさまざまな条件によって口臭は変化するため、口臭原因も多様で幅広いのです。

口臭のレベル判断には正確な診断を

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自分では自分の口臭レベルはわかりません。人間は、一度了解したニオイに対しては嗅覚から脳に信号を送るのを徐々にやめていきます。それは他のニオイを鋭くキャッチしなくてはいけないという防衛本能といえます。ニオイをキャッチするのは鼻腔の一番上の嗅細胞で、口腔とつながっています。だから、自分の口中にニオイがあっても、常にその刺激を嗅覚が受けているので、感じなくなっているのです。

家族などが指摘してくる場合も、寝不足で体調が悪いなど毎日のコンディションによってもレベルは違ってくるため正確かどうかわかりません。さらに、日本人はニオイに対してはっきり指摘しないので、確認しにくくなります。

口臭治療では、目に見えない基準もないニオイを、目に見えるものや数値で示し、ここまでは大丈夫、これ以上は問題と線を引いていきます。口臭が出ている人に関しては、そのレベルをどうしたら下げられるか。原因はどこにあるのかを調べます。

まず歯周病の検査を行い、問題があれば治療をして、ニオイの変化を検査します。変化なければ、他に原因があるので、1つずつ原因をつぶしていきます。病的な問題はなく、長年と悩まれてきた方には、なぜそのようなことを気にするようになったのかトラウマとなったきっかけを、信頼関係を築きながら探っていきます。患者さんのメンタル面への対応も重要と考え、TEG(東大心療内科のエゴグラム)を用いて患者の性格特性の把握にも努めています。

研究によると、口臭患者は、内向的な方が多い傾向にあることがわかっています。

口臭を防ぐ日常生活の心がけ~規則正しい食事と寝る前の歯磨き

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起床時は、最も口臭レベルが高く、その原因は唾液の分泌が極端に抑制されているためです。通常活動しているときには、あるレベルの唾液が分泌されていて口臭の原因となるタンパク質や菌などを洗い流しています。

しかし、夜寝ている間というのは洗い流すほどの分泌はしていません。菌も寝ているときは、培養器の中にいるようなもので、どんどん増殖していきます。菌が分解してニオイを発生する対象となるタンパクも身体は寝ていても細胞レベルではどんどん代謝しているので、捨てられた上皮細胞なども溜まっていき、朝の起床時に一番多くなってしまうのです。

また、夜寝る前の歯磨きも寝ている間に増える菌のベースを低くしておけば、朝までの間の寝ている時間に増えていく量もそれだけ抑制することが出来るので非常に効果的です。

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日中は、食事などによって菌を一緒に飲み込み、口中の環境をガラっと変えることができます。食事のインターバルが長い昼食から夕食までの間は、体も疲れてくるので、夕食前もニオイが出やすくなります。職人さんなどが10時、3時にとる休憩は、本来なら身体を休めるためですが、そこでお茶を飲み、おやつを食べることで、口の中の環境を変えることもできる生活の知恵なのです。

多くの回数を噛むことによって唾液の量や脳への刺激も変わるため、ある程度硬いものを取り入れた食事と規則正しい生活が大事だといえます。

専門家情報

角田正健
東京歯科大学 千葉病院 臨床教授

1975年の入局当初より歯周病の臭いを研究。研究成果により、口腔内臭気の主体は揮発性硫黄化合物(VSC)であり、少量の息で口臭の程度を客観的に分析し治療することが可能となった。2001年千葉病院の専門外来の先陣を切って、口臭外来を開設。2009年に口鼻臭臨床研究会を前身とした日本口臭学会を発足、初代会長として、口臭に関する多方面の問題に取り組んでいる。
http://www.tdc.ac.jp/hospital/ch/c_78.html